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2018. 1

​正しい目、間違った鍵穴​

カーペット/ソファ/ローテーブル/灰皿/煙草/マッチ/

木材/木枠/梨地ビニール/男性用スーツ/革靴/テキスト/ユーカリ/サザエ

ある対象が存在している、ということを認識するための要素について。

人間においては、声や においは 身体そのものではなく、それに付随するものだが、

存在(存在感)における 強い要素だと考えている。それについて。

この作品では 特に声に主眼をおいている。
 

たとえば、相手の「声」を、他者と区別するための要素にしていたとする。

そして あるとき、そのひとが、以前のように話せなくなってしまったとする。

対象を認識するための要素が失せてしまった、あるいは変容してしまったさいには、

その存在を、以前の相手であると認識できない場合もあるかもしれない。

その状態は、以前と同様に存在しているといえるのか。

存在することは、何によって担保されるのか。

・この作品には音楽が流れている、歌声。空間内における 直接性のある身体的な要素。

・ソファに座った状態では、距離があり机上のテキストは読めない。机との間には 木材がある。テキストは沈黙について書かれたもの。

・ユーカリ 花言葉、記念/思い出といった過去の出来事をさす。ソファに まっすぐ座ったさいの視線の先、机上と壁のスミにある。

・サザエ(貝殻)は 骨/歯 といったものと同じ 生体鉱物。

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